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〈にっぽん鰻旅 ベスト50〉独断と偏見で選んだうなぎ屋満足度ランキング発表!!

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2020年10月に発表した《にっぽん鰻旅 ベスト30》から早くも3年半が過ぎました。
コロナ騒動中もへこたれず日本中の鰻屋さんを巡り、ようやく50軒に達しました。(その間、閉店を余儀なくされたお店も2軒)
足掛け6年、多いか少ないかは微妙な回数ですが、その日食べた鰻の評価を100点満点による総合満足度として採点しています。
他の素材に較べて高価なメニューであることもあり、それに見合った味や品質、お店のオペレーションが、食べた直後の採点に響いてくるわけです。もちろん値段に見合ったコスパも重要。
ということで、私が勝手につけた採点を元に、独断と偏見のランキングを発表します。
意外なお店が上位だったりしますが、ただの個人的な感想です。お店の絶対評価ではなく、マイ・フェイバリットということでお許しを。
*価格は全て来店当時のものです。

▶ 目次
1位~4位
6位~10位
12位(同点で6店舗)
18位(同点で4店舗)
22位(同点で6店舗)
28位(同点で5店舗)
33位~35位
39位~43位
46位~48位
総論

 

 

 

 

 

 

 


一応エクスキューズしておくと、
評価点が85点を越えているお店はかなり美味しいです。
普段鰻を食べない方が試したら、きっと満足できるお味であることは断言しておきます。
ちなみに今回のランキングでは、ベスト30の際にはなかった2020年以降に訪問した2店舗がトップ5に食い込んできました。
では、一番点数の高かったお店から…
《 鰻旅ベスト50》スタート!!

第1位【96点】:小田原/うなぎ亭 友栄

栄光の第1位は、幻の青うなぎを食べさせるという小田原の名店。
2019年10月に訪問(第21弾)しました。

ミシュランだったり食べログで表彰されたりと以前から評価の高かったお店。
多目的トイレ不倫でテレビ界から追放される前に、アンジャッシュの渡部建氏が紹介したことから人気が爆発しました。
一品一品のクオリティの高さは、さすがの一言。
蒲焼の照りだけでも感動ものです。

うな重は上のみで5,400円。(*2019年当時)
タレはやや薄味。鰻自体に臭みがないので、青うなぎ本来の味がしっかり感じられて却って利点かもしれません。
鰻の厚みやフワトロ加減もまさに理想的。
白焼きも忘れちゃいけません。

ワサビが生で自分で擂れるってだけで有難み倍増。

また肝焼きが特筆もの。

卵黄を絡めて食べる濃厚なお味。苦みも臭みもなし。これで800円なら納得です。
鈴廣かまぼこ博物館の目の前と、そんなに行きやすい場所にあるわけでもないのに、平日でも結構な客入りで、開店と同時に賑わっています。
難点は予約方法が特殊なこと。
電話して鰻は確保できるものの、席の予約はできません。当日、来店してから順番待ちすることになります。
小田原まで行って、時間が読めないのはあまりにツライ。
減点のポイントは、その点だけでした。
女中さんの応対の丁寧さといい、お店の清潔さも含め、文句なしでした。
「間違いなく関東最強」と私自身、ブログに書いています。
尾花を食べた後なので、これは掛け値なしの本心でしょう。


*うなぎ亭友栄の記事はこちら。〜まさに首都圏NO.1。噂の小田原〈友栄〉で青うなぎ〜にっぽん鰻旅【第21弾】〜

第2位【95点】:千葉 成田山新勝寺/駿河屋

2024年1月に訪問(第52弾)したお店です。
私が重視する《鰻の身の厚さ》では近年NO.1。

成田山総門のすぐ隣りで、参拝帰りの客で引きも切らない超繁盛店。
有名な「川豊」と双璧の人気を誇り、土日はおろか平日でも、朝10時前から整理券を取るために並ばなければならないほど。

《共水うなぎ》を食べさせることが特徴。
共水うなぎとは、静岡県大井川町の(株)共水が養殖しているブランド鰻。

1尾半の特上うな重は5,610円(ご飯大盛りは110円増し)。

残念ながら、この日はメニューから共水うなぎが消えていました。
蒸してから焼く関東風の調理法で、醤油は下総醤油、みりんは三河味醂の白九重味醂を使用した江戸時代から続く秘伝のタレ。

特筆すべきは、鰻の厚み。

タレはかなり薄め。その分、鰻本来の滋味が分かるのが嬉しいポイント。
鰻の厚み、食感、タレの濃さ等、関東風のうな重に対して私が求める最高峰の品質でした。
だし巻き玉子(660円)。鰻は入っていません。

驚いたことに湯気が立った状態で出てきました。
「予約ができない」とか「値段が高い」など世間一般の不満を除けば、接客やテーブル間の密度感など心地いいお店です。

食べ終わり11時半に通りかかった際には90分待ちでした。
(ちなみに12時あたりでは2時間待ち。平日なのに…)
*駿河屋の記事はこちら。【房総半島漫遊記#4】成田山新勝寺前「駿河屋」で共水うなぎを食べられる!?〜にっぽん鰻旅【第52弾】

第2位【95点】:鹿児島 天文館/うなぎ末よし

同点2位はコスパ抜群の鹿児島の鰻屋さん。訪問したのは2018年7月(第3弾)です。
今や鹿児島県は愛知県や静岡県を抜いて、鰻の養殖生産量全国1位。ふるさと納税で大隅うなぎという品種が人気の返礼品になっていることでもわかります。
そんな鹿児島の地元でも有名な鰻店です。

出張の仕事帰りにいただきました。
私が食べたのはうな丼の松

一見、見た目はショボいですが、これがなんと中入れ丼。
ふっくらさを出すために、温かいご飯の間に蒲焼を挟んで、その熱で蒸らす。
これが「間蒸し」と呼ばれる理由

関西風で蒸さずに、備長炭の直火で焼いているんだとか。
焼きもしっかりして香ばしく、九州の醤油の特性かタレがちょっと甘めで新鮮でした。
一番上等な「松」で税込み2,760円ってのが泣けてきます。(2018年当時。2023年今でも3,250円
ちなみに鰻重は同じ値段で、ご飯と蒲焼がセパレートなタイプ。

付いてくる汁物が、肝吸いではなく、肝味噌汁なのは笑えます。

南九州なので白味噌なのでしょうか?
減点のポイントはこの甘ったるい味噌汁と、蒲焼が少しだけ焦げていたことくらい。あともう2切れくらい蒲焼が欲しいかな?
きくかわ、野田岩と訪問して、3度目の鰻旅で過去最高の評価を記録しています。
今思うと、この後に出てくる鰻の名店を差し置いて、全体2位というのは正直意外でした。
そこまでかい?という気もしますが、理由として思いつくのは、前日に東京で食べた五代目野田岩のせいかも?
値段と店構えのわりに、内容がちょっと残念だったため、その反動で高得点をつけた可能性も考えられます。
まぁ、旅先では気持ちも緩みがち。でもコスパを考えれば、充分に美味しい鰻でした。
*うなぎ末よしの記事はこちら。にっぽん鰻旅【第3弾】鹿児島天文館〈うなぎ末よし〉~養殖量全国一の鰻の新・聖地~

第4位【94点】:静岡 磐田市/「うなぎ処 しまごん(島権)」

静岡県磐田市の長閑な田園風景の中に建つ奇跡の人気店
ランキングの中では最も直近の2024年3月の訪問(第53弾)です。

そもそも鰻のメッカといえば浜松市(あるいは浜名湖)。数多の人気店が実力を競い合っている中、「しまごん」があるのは磐田市。
Jリーグのジュビロ磐田がフランチャイズとしている浜松のお隣りの街で、福田漁港方面へ向かう途中の今之浦川沿いの田んぼの真ん中に唐突に佇む建物がそれ。

見渡す限りクルマ1台がギリギリ通れる道幅の畦道が続き、辿り着くのが本当に困難な鰻屋でした。
そんな辺鄙なロケーションに存在するにも関わらず、平日の開店(11時)前から客が列をなすという繁盛ぶり。

道に迷って5分前に着いた私はリストの16番で、危うく2巡目になるところでした。
そんな、しなくてもいい苦労をしてやっとありつけたうな丼がこれ。

ジャンボ丼(税込5,000円)。

調理法は関西風の背開き&地焼。炭火ではなくガス火で焼くんだとか。
この店の特徴も、鰻の身の厚みが秀逸なこと。

元々、鰻の養殖業者が母体であり、仕入れと品質が確かです。

蒸さない地焼きの場合、身の厚さが足りない鰻だと中身まで火が通り過ぎ、まるで焼き魚のようにパサパサになってしまうというのが私の持論。でもここの鰻はまさにパリフワ。
タレは甘すぎずあっさりめで、鰻の味もしっかりわかります。
さらに特筆すべきは、山葵が付いてくるんです。

これを蒲焼に少しずつ塗ることによって、ひつまぶしと似た味変も楽しめるわけ。これは粉山椒では味わえない風味。
予約ができないことが唯一の難点でしょうか?
*しまごんの記事はこちら。田んぼの真ん中に行列必至の鰻屋があった!?~静岡県磐田市「うなぎ処 しまごん(島権)」〜にっぽん鰻旅【第53弾】

第4位【94点】:静岡 三島/うなぎのむらかみ

同点4位は、9,500円の上うな丼を出す三島市の鰻店。2019年6月(第16弾)の訪問。
大井川で養殖されるブランド鰻〈共水うなぎ〉を提供しています。

三島市と云えば、三嶋大社の付近に「桜家」をはじめとした鰻の名店があります。
それらを差し置いて、辺鄙な場所にある「うなぎのむらかみ」が4位となった秘密はなんでしょう。
驚くべきは、9,500円の上うな丼!!
共水うなぎを選ぶと、並でも6,500円。
共水うなぎは養殖でありながら、天然うなぎ特有の旨みを持たせることに唯一成功したと云われています。
1万円を超えそうなうな丼とはこちら。

おそらく2尾と思える巨大な蒲焼が丼を塞いでいます。

「はみ出てて嬉しいのは鰻くらい」という今や名言となった感想を呟いたのも、これが最初です。
約30分しっかり蒸しているわりには、関西風のパリフワに近い香ばしい鰻でした。
こんな特盛のうな丼ですが、完食しても全然胃にもたれません。その理由は脂がしつこくないこと。
臭みもなく、タレの辛さも甘さも控えめなので、鰻本来の風味を感じます。
そして、高得点の理由がもう一つ。
至高のひれ串焼。

鰻の背びれと腹びれを串に巻いて焼くそうです。
鰻10尾で串8本しか取れなくて、手間もかかり技術も要するため、最近では誰もやりたがらないメニューなんだとか。
これが1本200円とは思えない絶品。
脂のノリも良く、何とも言えぬ香ばしさ。初めて味わう食感でした。
東京・神田明神下の料亭で修業されたという店主の職人技とこだわりを感じるお店でした。
価格にはビックリですが、予約が取れるのと、ご主人の話を聞きながら食べられたことが点を引き挙げたと言えます。
このひれ串焼はまた食べたいです。
*うなぎのむらかみの記事はこちら。にっぽん鰻旅【第16弾】〈うなぎのむらかみ〉〜三島で幻の〈共水うなぎ〉が食べられる
次ページは《ひつまぶし部門》(そんなのあったっけ?)の最上位のお店から。

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