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〈にっぽん鰻旅 ベスト50〉独断と偏見で選んだうなぎ屋満足度ランキング発表!!

第22位【88点】日比谷OKUROJI/炭焼き うな富士 有楽町店

名古屋の鶴舞公園の近くにあった鰻とひつまぶしの超行列店「うな富士」の支店が、JR有楽町~新橋駅のガード下をリノベーションした〈日比谷OKUROJI〉にオープンしました。

有楽町店の運営は、名古屋御園座で「おか富士」として暖簾分けを許された〈かぶらやグループ〉だと聞いています。

2022年7月(第42弾)と2023年4月(第45弾)の二度の訪問。
注目は平日限定の〈白焼ひつまぶし〉。

他にはないメニューなので、一度トライしてみたかったんです。
こちらが白焼ひつまぶし(5,650円)

ハマグリの吸い物とお新香がついてきます。

見た目は白焼丼。

青うなぎを1尾使用しています。
(ご存じない方は下の説明をご一読ください)

青うなぎらしく、プリッとした鰻の身が豪快に盛られています。

白焼なので、全体にあっさりではあるものの鰻本来の滋味を体感できます。香ばしくて旨し。

食べ方は通常のひつまぶしと同じですが、タレが塗られていないこともあり、鯛茶漬けに似た風味。
さらにうな富士の特徴は、ひつまぶしで使う出し汁がハマグリ風味であること。
亜流ですが、これはこれでよろしい。
もう1回の訪問では、名古屋の「おか富士」でもいただいた肝入り上ひつまぶし(6,900円)をオーダーしました。

特大の鰻の肝焼きが6個も乗っかっています。

「まるで松茸だがね~!!」などと喋れない名古屋弁が口をついたりします。

ひつまぶしの鰻にクオリティーを求めてはいけないと判ってはいるものの、炭でパリッと焼いた香ばしさがあまり感じられず、モチッとした食感だけが残りました。

この有楽町店は予約を受け付けるのが2名以上と、外で1時間以上待たされました。

(ランチタイムの終わり頃だったから、外から覗くと席は空いていたんだけどなぁ…)
おひとり様への差別は厳しく対処します。
兄弟店・おか富士(92点)から4点減点の88点。
*うな富士有楽町店の記事はこちら。

日比谷OKUROJIの「うな富士」で念願の〈白焼ひつまぶし〉〜にっぽん鰻旅【第45弾】
「炭焼 うな富士 有楽町店」~名古屋のひつまぶしの名店が新橋のガード下・日比谷OKUROJIに進出!?〜にっぽん鰻旅【第42弾】

第22位【88点】東京駅/伊勢定 大丸東京店

2018年8月(第4弾)に訪問したお店です。
日本橋に本店を置く昭和21年から続く老舗が、東京駅の大丸デパートに支店を出しています。

鰻屋ではたまにあるのですが、松が一番安くて、竹→梅と来て、桜→菊の順番でランクが上がります。
鰻重の菊(5,724円)を注文。

「蒸しにこだわりがあって、職人さんが納得するまで焼きに入らないけどいいか?」と、とくとくと説明を受けました。
タレは甘さが抑え気味で、醤油の辛さも控えめなかなりのあっさり味。
肝焼きは864円

確かにいい肝焼きなのは認めますが…
普通にそこらでランチが食べられる値段やないか~!
いかにも老舗の関東鰻という鰻重でした。30店舗中でも一、二を争う薄味。
減量明けのランチでコテコテの脂っこい料理を欲していたので、ある意味肩透かし。
カラダには優しくていいけど点数は抑えめにつけました。
肝吸いも別料金で、鰻重単品でこの値段はキツイです。
*伊勢定大丸東京店の記事はこちら。にっぽん鰻旅【第4弾】〈伊勢定 大丸東京店〉~江戸鰻は蒸しが命~

第22位【88点】東京 目黒不動前/八ツ目や にしむら

関東最古の霊場として多くの参拝者が訪れる目黒不動尊の門前にある人気の鰻屋さん。
2018年11月(第8弾)に訪問。

ヤツメウナギが食べられるのは冬場の入荷した時だけという話です。獣臭くて、食べられるもんじゃないという評判も…。
私の注文は鰻重定食の上(3700円)と肝焼(500円)


箸をつけると、実に柔らかいフワフワな鰻の蒲焼で、火入れも綺麗。タレがここもあっさりめ。
お寺の前で客にお年寄りが多いことも、味に影響しているのでしょうか?
肝焼きも薄味でした。
私鉄沿線ということもあり、値段も良心的で有り難いのです。
ただ鰻がちょっとだけ柔らかすぎて、頼りなく感じ、この点数になりました。
*八ツ目や にしむらの記事はこちら。にっぽん鰻旅【第8弾】目黒不動前〈にしむら〉は八ツ目うなぎ?

第22位【88点】横浜 吉田町/割烹蒲焼 横濱八十八 吉田町店

2020年6月(第27弾)に紹介した石川町店が閉店してしまったので、2021年12月に訪問した吉田町店と差し替えました。
うな丼だけの提供でカジュアルだった石川町店とは違い、吉田町店の外観はなかなか風格があります。

創業は明治43年(1910年)。2001年までは伊勢佐木町にあって一度閉店し、2013年に銀行の跡地である今の場所に再オープンしたのだとか。
年の瀬だったこともあり、老舗の雰囲気に合わせて私も和服で訪れたものです。(この頃は、横浜元町に暮らしていたんです)

元が銀行だった建物なので、店内には金庫室を改造した部屋があると聞いています。(たぶんこの奥)

八十八の特徴は、うな重のランクを月並みな松竹梅で名付けないこと。

1尾の鰻重を〈月丁〉、1尾半を〈天丸〉と呼んでいます。
これはうな丼専門だった石川町店も同様で、蒲焼2枚を〈ぼんころ〉、蒲焼3枚は〈さんぞろ〉と呼ぶのが異色でした。
これってお客を懐具合で差別しない配慮ですかね?
私の注文は月丁で(5,440円/当時)

肝吸い(320円)は別料金です。

タレが醤油の風味が強めでやや辛口。柔らかくふわっとしていて、江戸前の上品な鰻と言う印象。

ご飯にあまりタレがかかっていないのが特徴で、粉山椒を白飯の上にかける(私の作法は鰻ではなくライスにかけます)ときりっとした風味で引き締まります。
サイドオーダーの肝の山椒煮(1,300円)。

卵黄がつくのは小田原の友栄以来。量もしっかりある肝煮で味もそれほど濃くなくて、なかなかの美味。
女中さんに教えていただいた《しその葉で肝を巻く食べ方》は青臭さが臭みをうまくカバーしていて、食べやすかったです。
〈鰻不毛の地〉の横浜とはいえ、1尾の鰻重にしては値段が高めな気がします。
*横濱八十八 吉田町店の記事はこちら。年納めの鰻は着物を着て、「横濱八十八 吉田町店」へ〜にっぽん鰻旅【第37弾】

第22位【88点】横浜 新山下/うなぎ青山

横浜の中華街のすぐ近く、新山下エリアに新規開店した鰻店に訪問したのは、2022年6月。

店の真向かいにある「ムサ・ジャパン」という花屋&フラワーアレンジメントを手掛ける会社の経営なんだとか。
昼間の照明のため、それほどムーディーではありませんが、最近の高級和食店といった雰囲気の店内。

店舗に負けず劣らず、鰻の価格も小洒落ています。

ランチ限定のうな丼が3,740円(当時)で、1尾半の特上にあたる〈うな重〉はいわゆる特上で税込6,930円、1尾の〈うな重青山〉は上にあたり4,730円。
今回のオーダーは無理せずうな重青山

愛知県一色産の鰻を使っているそうです。ご飯は新潟の南魚沼産のお米。

蒸しが入った関東風で、綺麗に焼かれています。照りもまずまず。

関東風の割に醤油の辛味もなく、へんな甘さもありません。
優しい味のタレでどちらかというと薄味でしょう。
追加オーダーした肝焼き(990円)もご紹介。

フレンチのような盛り付け方。卵黄が添えられていて、小田原の友栄もこんな食べ方でしたね。
苦みもなく食べやすい肝でした。ただもっとアクが強くてもいいような気も…。
山椒もミルが卓上に置かれていました。

何もかもがお洒落で、よくマーケティングされてるなぁという感じ。
ただ上品にまとまり過ぎて、全体にパンチが足りなくない?
それに鰻の厚みが足りません。上で5千円弱と考えると、評価はこんなものでしょう。
*うなぎ青山の記事はこちら。横浜・新山下にオープンした「うなぎ青山」はジャズピアノが流れる洒落た店〜にっぽん鰻旅【第39弾】

第22位【88点】埼玉 浦和/うなぎ小島屋

埼玉県の浦和に蒸さないで熱湯で茹でてから焼く《五右衛門鰻》というのを出す店があると耳にしました。
それが明治23年創業の老舗「うなぎ小島屋」。
同じ埼玉エリアに「小島家」という鰻屋があり、カーナビで店名を間違えて検索したため、それでなくても横浜の自宅から遠いのに4時間近いドライブを余儀なくされました。
本当の小島屋さんはこちら。

確かに明治時代から続く由緒正しい建物です。さらに駐車場を含む庭がすごい面積。
一説によると浦和地区は鰻の蒲焼発祥の地で、さらにこのお店はその元祖という話もあります。

首都圏でこれほど大きな庭を持つ鰻屋さんは珍しく、御殿場のきくかわでも子ども扱いって感じ。

玄関の三和土も古風です。襖の向こうにお座敷があるのでしょう。
でも私が通されたテーブル席にはがっかり。

口コミサイトで大不評らしく、「賄い部屋かよ?」というコメントが多数書かれていました。
まぁ私はおひとり様だから仕方ないけど、全員80歳以上に映る6人組のお年寄りたちをここに座らせていたのは失礼じゃないかなぁ。冥途の土産が賄い部屋じゃあ、哀しすぎる…。
私のオーダーはうな重・松(4,550円)と玉子焼き(850円)
そしてこれが五右衛門鰻!!

割と大きめの鰻が3/4尾。
蒸す工程の代わりに白焼きした鰻を熱湯で茹でて本焼きするという製法。
熱湯で茹でるから《五右衛門》という名で呼ばれるわけ。

直焼きの関西風とは明らかに見た目が違います。脂は少なめながらも、紀州の備長炭を使ったという鰻はきれいに焼かれています。

タレは甘くも辛くもなく、程よくあっさりめ。
鰻の脂が熱湯で流されているために、もっさりとした食感はありません。
その代わり、鰻を炭で焼いた香ばしさも感じないわけで…。
聞けば、浦和近辺の鰻は元々大ぶりで脂が多かったから、蒸さないで熱湯をくぐらせて脂を落としていたという噂です。
ただこの日のそこまで大ぶりで厚みがあるわけではないんだよなぁ~。
客にお年寄りが多い理由が理解できました。もたれないんですねぇ。
ご飯の炊き方が少し硬めで私好みでした。鰻のほうはその製法から、皮目も含めとにかく柔らかいです。
《薄味ふわふわ系》としておきましょう。
サイドメニューの玉子焼きに戻ります。

う巻きと名乗っていないので不当表示ではないのですが、鰻も何も入っていない「ただの玉子焼き」でした。

文句を言われる筋合いはないでしょうが、ちょっと甘い普通の玉子焼きに850円も払ったのは不覚の極み。
そんな事も含めて、総合満足度88点です。
*うなぎ小島屋の記事はこちら。蒸さないで茹でて焼くから五右衛門鰻? 浦和の老舗「うなぎ小島屋」〜にっぽん鰻旅【第40弾】
28位はブランド鰻「坂東太郎」を提供するあのお店から。

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