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〈にっぽん鰻旅 ベスト50〉独断と偏見で選んだうなぎ屋満足度ランキング発表!!

第18位【89点】東京 東麻布/五台目野田岩 麻布本店

唯一、再評価を実施した江戸前鰻の老舗です。
徳川11代将軍 家斉の頃に創業された東京で最も名の知れた鰻屋で、東京タワーの真横にあり佇まいも立派。

2018年7月に第2弾として訪問した際に食べたのはこれ。
6,900円(当時)の鰻三昧コース。
鰻重の他に、志ら焼(白焼)と鰻の煮こごり、肝吸、箸休めの大根おろしと漬物がつきます。



女性や後輩が同席している場合は、単品よりはこれがリーズナブルなので大概これ。
ただ食べ較べてみると「???」の感情が脳内を過ります。
上の画像を見て何か感じません?
そう、少しだけショボいんです。
量もそうですが、見た目もなんか寂しげ。
白焼きはまさに一切れって感じです。あまりに少量なので、味も判らないまま食べ終わってしまいます。
できればスクロールして、友栄や尾花の欄に戻って較べてください。違いに愕然とすることでしょう。
昔、フランス料理を初めて食べた頃に、皿の上にちょこんと載せられた魚のソテーを見て、「少なくね?」と思ったシーンが浮かびました。
「野性味に欠ける」とか「衰えていく文明の悲壮」とか複雑な心境をブログに書いていますが、東京一の鰻という期待が大きかっただけに、満足度80点はギャップで心苦しかったんです。(評価の信憑性も疑われそうで…)
そんなわけで、リベンジ評価は尾花に一緒に行ったKさんと向かいました。(東京の鰻といえば《東の尾花、西の野田岩》と云われている以上、較べるならここでしょう)
再訪問は2020年10月(第31弾)。

3階のテーブル席は、さすが野田岩という雰囲気。
今回はコースにせず単品縛り。
まずは志ら焼(3,500円)から。

驚くことに天然鰻なんだとか。
サイズは半尾。

わさびと塩で食べるのがこの店のやり方。
鰻の味が濃くて、飲みこんだ後もしっかり口に残ります。わさびの香りにも負けてません。
鰻重連発します。
まずは桂(いわゆる特上で6,200円/当時)。

そして山吹(いわゆる上で5,000円/当時)

鰻の焼き加減はやはりさすがの一言。舌に残る鰻の後味もいい感じです。

ただ鰻の照りがなんか足らん。
野田岩の蒲焼って、なんか乾いているイメージがあるんです。ジューシーさがないっていうか。

タレが控えめで、鰻本来の味を生かしていると言えなくもないですが、なんと言っても鰻にプリッとした厚みがない…。
「(天然モノかもしれないけど)鰻が痩せてるよねぇ?」とK氏に小声で尋ねたら、彼も頷いておりました。
旨いんだけどなぁ。上品なんだけどなぁ…。
鰻巻き(1個550円)も載せておきます。

卵焼きがわりと薄味で、鰻が引き立つ味加減。
ただフワフワ感がなく1切れ550円の価値があるかというと・・・。
総合満足度は80点→89点へジャンプアップ
接客はキリっとしていて、老舗らしい気持ちよさもあるし良い店なんですけど、料理に特別なインパクトは感じませんでした。
下品な私には老舗の繊細な風味は理解できないのでしょう。
天然鰻ってだけでは、評価はしないんです。
*五台目野田岩麻布本店の記事はこちら。
「五代目野田岩 麻布飯倉本店」をあらためて評価してみる(再登場)〜にっぽん鰻旅【第31弾】
にっぽん鰻旅【第2弾】〈五台目野田岩 麻布本店〉~江戸時代から続く伝統の技~

第18位【89点】静岡 三島/うなぎ桜家

鰻の名店が並ぶ三島において、鰻の焼きに定評のある超有名店です。
2020年9月(第26弾)に訪問。

三島では一番の人気店。休日ともなれば予約がないと、1時間以上の待機が義務付けられるお店です。
食べたのは1尾半のうな重。(ここは予約をする時に、うなぎの匹数で注文します)

一緒に頼んだサイドオーダーのうまき(1,710円)がかなりの甘口でした。鰻もびっしり。でも高くないかぁ?
うな重の方は、表面は炭火でしっかりと焼きあげてサクッと仕上げ、中身はふわふわで身の柔らかさを保つ…、
いわゆる鰻のサクフワ系。
水の綺麗な三島特有の、脂がくどくなくて、上品で香ばしい鰻です。
充分美味しかったのですが、地方都市にしては値段が高いです。あと千円お安ければ…。
*うなぎ桜家の記事はこちら。伝統のうちわとかるみで勝負。三島の老舗「うなぎ桜家」〜にっぽん鰻旅【第29弾】

第18位【89点】横浜 金沢文庫/うなぎ ふくしま

近年の各種サイトのうなぎ屋ランキングで、神奈川県内では必ず上位に食い込むのが「うなぎ ふくしま」。

訪問は2023年11月。場所は京急金沢文庫駅の近く。

国道16号を挟むこの通りは明治から続く老舗も多く《うなぎ街道》と呼ばれているそうです。
「うなぎふくしま」は家族経営でコロナ禍以降、完全予約制となっています。忙しい時間帯は電話が取れない場合もあるようです。根気よく電話しましょう。
実は私も3回目のトライでようやく予約が取れました。
メニューは少なめで、画像は特上うな重(4,050円)

1尾半の特上が4,050円というお財布への優しさが人気の秘密かも?
横浜周辺の老舗の鰻店と比べると2割くらい安いイメージ。

焦げもなく綺麗に焼かれていて、丁寧な仕事をされていることはすぐに判ります。
食感はフワフワ系の柔らかい鰻。
鰻を柔らかくするために杜仲茶を飲ませているなんて話が口コミサイトに書いてありました。

タレは醤油の味が前に出たアッサリ系で、後から甘みが口に残るタイプ。
惜しむらくは、鰻がスレンダーなんです。
脂の乗る寒い時期ならもっとふっくらしていてもいいはずなのに、身の厚みが足りません。いかにも尾っぽが細く映ります。

ここまで柔らかいと箸を入れた途端に身が崩れてしまいます。
正直、来店前の予感ではもっと上位にいくと思っていたんですけど…。
蒸しや焼きのクオリティは高いしコスパは抜群なんですが、
鰻の身が今日はやや頼りなかったため満足度が少し下がりました。
*うなぎふくしまの記事はこちら。人気急上昇中! 神奈川・金沢区のうなぎ街道「うなぎ ふくしま」〜にっぽん鰻旅【第49弾】

第18位【89点】千葉 佐原/うなぎ別館 山田

場所は水郷の街・佐原。《箱蒸し》という珍しい調理法を採用した、関西風の地焼きうなぎに定評がある鰻の老舗です。訪問は2024年1月。
別館ということは本館があって、創業300年の本家本元の「うなぎ割烹山田」は佐原の中心地にあります。
そしてこちらはちょっと離れた国道51号の佐原街道沿いにあるわけ。

山田グループは開店前から整理券を配って、おおよその入店時刻を指示される仕組み。

香取神宮や佐原目当ての観光客も多いのか、年配のご老人中心に平日でも1時間待ちを余儀なくされる人気です。
さらにこのお店、千葉で関西風って意外にも、癖が強いお店なんです。
まずはメニューをご覧あれ。

「直鰻重」ってなに?
この店で普通の「鰻重」を頼むと、蒲焼とライスがセパレートに出てきて、しかも白飯にタレがかかっていないという噂。
直鰻重はライスの上に直に鰻を載せたスタイルという意味なんです。
私の注文はオーソドックスに直鰻重の上(4,300円)

端っこに焦げが見えるのは、地焼きの特徴。

《箱蒸し》という調理法は白焼きの鰻を箱の中に入れ、蒸気を使わずに鰻の余熱で蒸しあげてから備長炭の強火で焼くスタイルで、現代で伝承しているのはこちらだけなんだとか。

鰻の身はまずまず肉厚。関東風とは明らかに張りと柔らかさが違います。

タレが濃くてこってりした粘りを感じます。
裏面を見ると、飴色にテカっているのが如実に分かります。

そこまで甘くはないものの、
照り焼きバーガーに似てるかも?
香ばしくて歯応えのあるワイルド系の鰻が好きな方にはたまらないでしょう。
ただ私としては食感はOKですがタレが濃すぎ。鰻本来の風味まで消している気がして、この評価となりました。
*うなぎ別館山田の記事はこちら。【房総半島漫遊記#2】箱蒸し製法の鰻はどんな味?~水郷の街・佐原「うなぎ別館 山田」でを味わう〜にっぽん鰻旅【第51弾】

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