にっぽん鰻旅【第11弾】〈京極かねよ〉〜《日本一の鰻》を掲げる日本一のきんし丼
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京都の新京極に行列を作る鰻屋がある
2019年最初のにっぽん鰻旅は、京都に進出です。
週末を大阪に出張した帰り、土曜の朝から京阪電車の特急で三条河原町に向かいます。
敢えて大阪から直接、帰京しなかったのは、是非食べてみたい鰻屋があったから。
《日本一の鰻》を臆面もなく掲げる「京極かねよ」。
これが今回のターゲット。
鰻丼の上に卵焼きを乗せた「きんし丼」なるものが有名なお店です。
秋頃、埼玉・川越の卵焼きで有名な「小江戸オハナ」で、同様のコンセプトの鰻重を食べてきました。(画像下)
*「小江戸オハナ」の詳細はこちら。にっぽん鰻旅【第7弾】川越の卵の名店で見つけた鰻重〈小江戸 オハナ〉
こちらとの比較も気になるところ。
「三条」の駅で降りて12番出口を出ると、まさに三条大橋。有名な鴨川のほとり。
橋を渡り、河原町三条の交差点を左折し、河原町通を歩きます。
ミーナ京都を越えて、六角通に出たら左折です。
新京極のアーケードの入口が見えたら、左側にレトロ感たっぷりの外観が…。
寄席や船宿を思わせる提灯が目印。
到着がまだ11時だったので、開店前。女中さんが掃除していました。
思いっきり「日本一」を自称していますが、商標登録しているのでしょうか?
調べてみると、きんし丼を名物とする「かねよ」という鰻屋は2店舗あるそう。
ここの他に、滋賀県との県境に「逢坂山かねよ」というお店があり、明治5年創業の逢坂山のお店から、大正時代に暖簾分けしたのが、この「京極かねよ」らしいです。
老舗によくある話ですが、やはりこの2店舗は商標で揉めています。
〈きんし丼〉や〈日本一のきんし丼〉の商標を巡って泥し合いを繰り広げています。
三島の「すみの坊」や名古屋の「いば昇」でも同じような話がありましたね。
*にっぽん鰻旅【第9弾】三島の水が育んだ鰻の聖地〈すみの坊 本町店〉
*にっぽん鰻旅【第6弾】〈名古屋・いば昇本店〉~櫃まぶし発祥?の店~
11時半に開店することを確認して、並んで待った方がいいかと訊くと、一人ならその時間に来れば大丈夫とのこと。
その言葉を信じて、周辺のアーケードをうろつきます。
こちらは誓願寺。御朱印帳は持ってきておらずパス。
まだ20分近くあったので、お隣りのカフェに入ります。
雪が降ってきました。暖を取るためカフェラテを注文。
開店10分前に「かねよ」前に戻りました。少しだけ行列が。
韓国か中国の外国人家族のようでした。私が9人目。お店のキャパは1・2階合わせて40席だそうです。
重箱はなく、うなぎ丼かきんし丼を選ぶ感じ。概ね決めてあります。
お店の2階では、定期的に上方落語のイベントをやっているようです。
鰻を食べながら落語が聴けるなんて、オツなものですなぁ。
店の真ん前に、なぜかファッションヘルスがひっそりと営業していました。
11時半に開店。
1階に通され、相席用の丸テーブルに案内されました…。(5千円近く払う飲食店で、円卓で相席はあまりにもな感じ)
まずはメニューを拝見。
きんし丼とうなぎ丼は同じ値段です。
サイドメニューも豊富。う巻やきも焼きも900円と、まぁ良心的な価格。
汁物は別料金です。
「ちょっといっぷくセット」というのがあって、きんし丼(小)とエビスビール(小)とうざくがいただけます。
散策の途中なら、嬉しいサービスかも?
きんし丼(特)ときも吸物に、きも焼きをいただきます。
開店3分後には、先客たちに続々と、鰻が運ばれていきます。
鰻が焼けるまで30分以上、客を待たせる類いのお店ではありません。せっかちな関西では、そんな老舗気質は通用しないのでしょう。
私の肝焼きも5分後には到着。
なかなか立派です。
味の濃いタレをしっかりつけた少しだけ苦みの残る肝焼きでした。
アップで見ると完全に昆虫…。
ちょっとしたトラブルがあり、私のきんし丼はその5分後に用意できました。
ご飯の大盛りをお願いしたのに、どうもそのとおりに出来てこなかったよう。
1階には下足番を含め男女6人の店員さんがフロアを切り盛りしています。雑談しながら割と緩い雰囲気。
お新香も付いてくるみたい。そして蓋を開けて中身を確認。
結構、ごっつい卵焼きが乗っかっています。めくってみるとこんな感じ。
10mm近い厚みの卵焼き。
「小江戸オハナ」の卵焼きは薄焼きと呼べるものだったので、全然違います。(画像下)
ただ食べてみると、「京極かねよ」のきんし丼は、鰻やその下のご飯の味が弱めです。
卵焼きは京風の出汁がやや効いた薄味で、旨かっただけに残念。
百年継ぎ足したというタレの味をあまり感じません!!
鰻自体にも、厚みはあるのに、脂のノリがないっていうか…、鰻がパサついているようしか思えません。
背開きで関東風の焼き方だと聞いておりましたが、もう少し照りを出したほうがいいように思います。
仕方なく卓上にあったタレを鰻とご飯に回しかけて食べました。
置いてあった山椒も、京都ならではの極上の風味を期待していたものの、それほどでもなく。
肝吸いもやはり薄味。ただうな肝の大きさは過去最強でした。
漬物も特筆すべき特徴はなし。
約30分で完食です。
京都ならではの薄味かもしれませんが、個人的にはもう少しタレにパンチが欲しかったという感想です。
総合満足度は、100点満点中、80点。
きんし丼単独の評価は75点。肝焼きで5点プラスしました。
味がわからない外国人観光客が多いから、この程度でも集客できているかも?
でも、脂が乗って鰻が一番美味しいこの時期に、このレベルは・・・。
決して、バックパッカーと相席にされた腹いせではありません。
肝心の鰻が卵焼きに完全に負けています。
川越の玉子専門店に、鰻屋が負けてどうするって感じです。
帰り際にトイレを借りた際に、珍しいものを拝見しました。裏に出ると、正面には小さな池が、
そして扉の裏には「立て場」がありました。
「立て場」とは、地下水をかけ流し、鰻の泥を吐かせ身を引き締める場所のこと。
本当に使われているかは定かではありませんが、演出としては貴重です。
お会計は4,850円。
京都の百年続く鰻屋で、名物を食べたという経験だけが記憶に残るプチトリップでした。
こちらから予約できます
営業時間 11:30〜21:30 (不定休)
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