〈うなぎ 木屋〉〜名古屋市役所裏の江戸時代から続く鰻の名店〜にっぽん鰻旅【第25弾】

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▶ 目次
1.名古屋市役所裏にある鰻の老舗

2.器から溢れる驚愕のひつまぶし

名古屋市役所裏にある鰻の老舗

3月7日㈯は、名古屋で友人とランチ。
どこかで鰻と考えて、なるべく滞在場所の久屋大通に近いお店を選びました。
江戸時代末期から続くこの界隈で有名な「木屋」へ。

5代160年継ぎ足してきたという極上のタレを堪能いたしましょう。



場所は、名古屋市東区の東外堀町。地下鉄名城線の「市役所」駅なら2番出口。

地上に出たら、右折して、市政資料館方面へ直進。

県立明和高校からも目と鼻の先。看板が見えたら、また右折。

名古屋拘置所も近く、名古屋市政資料館の真ん前となります。

お隣りは以前ブログで紹介した「山田屋」といううどん屋さん。

あの18代目中村勘三郎も愛したというかつ丼が人気のお店。
*「山田屋」の記事はこちらです。18代目中村勘三郎も愛した「山田屋」のカレーかつ丼~《名古屋の微妙なグルメ②》~
同じような建物が2軒並んでいて、左側が「うなぎ 木屋」さん。

休日でも並んでいることもあるという噂を聞いていたので、開店の15分前、10:45に到着しました。

予約をしていない客は、ここに記帳して順番を待ちます。
なんと私が一番
拍子抜けしましたが、すぐ数秒後に立て続けに10組近い客が、開店を待つことになりました。
女中さんが出てきて、メニューを渡し注文を聞いてきました。少しでも早くオペレートする心遣いでしょうか。


この品数の少なさ。潔くて好感が持てます。
ひつまぶしが並〜特選の3種。他に鰻丼と長焼ごはん。つまみも〈うざく〉だけ。
いらずらにメニューを多くしたところで、クオリティが保てるはずがないというのが私の持論。
これでいいんです!
以前からチェックしていたWEBの情報では、ひつまぶしの特選は確認できず。追加されているようです。
そもそもサイトで見る限り、上でもかなりの鰻の量が確認できていたので、それでよかったのですが、
「ひつまぶし 特選でお願いします。」
と勢いで注文してしまいました。うざくやビールのサイドメニューはやめておきました。ビールもなし。


器から溢れる驚愕のひつまぶし

予約の客もおらず、開店の5分前に先頭で店内に通されました。
1階はテーブル席と座敷。カウンターはありません。2階には大人数用の座敷があるようです。キャパは約80人。
窓からは市役所裏のお堀の林が見え、天気が良かったので木漏れ日が鮮やか。

テーブル席に案内されました。
〈特選ひつまぶし〉の到着は、着席後、約20分といったところ。

嬉しいなぁ、蓋が浮いています。
そして蓋を開けて、ドン!

鰻の量がおそらく並の倍。
「はみ出ていて嬉しいのは鰻だけだな」と相変わらず馬鹿なつぶやき。

全貌はこんな感じ。
粗暴というか、野性味を感じる盛り付け方が特徴。
1〜1.5cm幅に切られた鰻が7・8列並ぶ様は、まさに荘厳。
どこから手をつけていいか迷うほど。


肝吸いとお新香がついてきます。


鰻の量が多すぎて、しゃもじが入りません。

少しだけ鰻を取り分けて、1杯目を茶碗によそいます。

まずはひと口。

鰻の厚みは充分。やはり蒸さずに焼いているようで、外側がパリッとして、中は適度にフワフワ。
まさにパリフワの香ばしい鰻っぷり。
聞くところによれば、仕入れた鰻は井戸水で泳がせて臭みを抜き、腹開きでさばきます。やはり関西風。
備長炭を使ってカリカリになるまでじっくり焼いているそうです。
創業以来、継ぎ足しているタレは、たまり醤油を加えているところが名古屋らしさ。
甘辛さは感じるものの、適度にあっさりしているので箸が進みます。
そして2杯目。薬味を載せていただきます。

薬味は刻み海苔とネギにワサビ。オーソドックスなひつまぶし。

正直、この食べ方が一番好みだなぁ。

カリッとした鰻と、甘辛いタレが絡んだご飯が薬味と具合よくマッチしている感じ。

まだたくさん残っていたので、3杯目も薬味だけをお替わりします。

そして最後の4杯目。出し汁をかけていただきます。

ご飯も鰻もいっぱい余っているので、ヒタヒタにはなりません。

ワサビが効いてきて、なかなかの美味しさ。
鰻のタレと混ざることで、茶色くなったつゆが良い風味です。

試しに出し汁を単独で飲んでみたところ、ほぼお吸い物のつゆと同じ味でした。濃さも同様。
こちらが肝吸いと肝。

肝焼きをサイドメニューにしないのは訳があるのでしょうか?
ということで、完食です。

他人に訊かれると、「ひつまぶしは邪道だ」とか「本当に美味い鰻なら鰻重で食べた方がいいに決まっている」などと偉そうに解説していますが、少しだけ心変わりしました。
ひつまぶしにはひつまぶしの良さがある。
このメニューの楽しみ方がだんだん判ってきました。
味もさることながら、一気に食べ切る鰻重・鰻丼に較べて、ひつまぶしには食べ終わった後の満足感が大きいんです。
その証拠に肝焼きやう巻きを注文しなくても、物足りなさがありません。単独で楽しめます。
そして、木屋さん。
総合満足度は100点満点で

91点としました。
大和田(93点)やおか富士(92点)との差はサイドメニューの豊富さ。
上記2店舗はこのあたりのレベルが、かなり上出来でした。
*記事はこちら。
にっぽん鰻旅【第5弾】名古屋〈大和田〉~取材拒否の鰻・櫃まぶしの名店~
うな富士初の暖簾分け!名古屋伏見の〈鰻う おか富士〉の肝入りひつまぶし〜にっぽん鰻旅【第22弾】
盛り付けを見ても、木屋はかなりのワイルド系。

昔の役者でいけば松田優作。大和田は三浦友和で、おか富士は草刈正雄。
(なんという古いたとえ)
味も量も一流の老舗が、城下町に続いているという奇跡です。
営業時間/11:00~13:30、17:30~18:30(夜は土曜日のみ)
定休日/日曜・祝日・土用の丑の日
*2名以上なら予約可

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