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横浜発祥のスープカレー「アルペンジロー(ALPIN JIRO)」はもはや肉料理!?〜横浜の微妙なグルメ#10

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今回ご紹介するアルペンジローの元町店(実際には中華街なんですが)とは奇妙な縁があるんです。
というのも、お店の場所は、私が30歳の頃まで住んでいたマンションのお隣りのビル。
ここの住所は中区山下町100番地で、私の元住居は99番地でした。
中華街の裏通りとは言え、25年前にはマンションが並ぶこのエリアに、飲食店はあまりなかったので隔世の感があります。


ということで、今回は、
横浜スープカレーで人気のアルペンジロー(ALPIN JIRO)

元々は、尾瀬戸倉のスキー場で始まった宿泊ロッジ【アルペンジロー】が始まりだそうです。
1985年に横浜・中区の弥生町でカレー店としてオープンしたんだとか。
〈スープカレー〉と謳っているものの、所謂、北海道のスープカレーとは一線を画すスタイル。
そもそも、スープカレーがない時代から営業している」と何かのインタビューで店長が語っておられました。
中華街を散策している際に見かけて、年明けに潜入してみました。
本店は山小屋をイメージした内装。でも元町店はそこまで特化した印象はありません。

スキレットを使って肉をフューチャーしたキャンプ風カレーと理解しました。
予備知識のないまま来店したため、店外で食券を買うスタイルだったのに戸惑いました。

なにせメニューは上記の黒板と券売機横のPOPオンリー。いちげんさんには過酷というもの。
たぶん左上に掲載されたのが、最も人気のあるメニューだと踏んで、
若鶏カリー(1,080円)をチョイス。
サイドメニューとして、白身魚フライ(3枚/300円)を追加しました。
食券を買って、店内へ。
女性の店長さん(たぶん)に、お作法のレクチャーを受けます。
カウンターで、辛さとライスの量を決めて、カトラリーや水はセルフで準備します。
辛さのレベルも独特で、
野毛山→富士山→キリマンジャロ→アイガー→エベレスト→天国
の順番で辛くなっていくんだとか。

「野毛山と富士山じゃ相当高さが違うやろ」って突っ込みたくなりますが、真ん中へんの〈キリマンジャロ〉にしておきます。
お昼時もワンオペで回しているようで、客が3組いるだけでも大変そう。
で、これが私のカレー。

「白身魚フライが小さめだったので、1個足しておきました」と丁寧にご説明をいただきました。
でも、黄色い皿の空白スペースはなに?
という疑問が…。まぁそれはおいおい。

本店では、ライスはアルミ製の飯盒に入っていて、それを自分で引っ繰り返して皿に盛ると聞いておりましたが、ここでは作法が少し違う様子。

前述の皿の空きスペースに、スプーンで少しずつ取り分けて食べることにしました。
こちらが若鶏のカリー。

大きめの鶏のソテーが切らずに1枚と、ジャガイモ・人参・さやえんどうの野菜がまんまスープに浸かった豪快なカレーです。
確かにこれはアルペン風と納得。

さらに言えば、お皿の余白は(しつこいけど)、この肉を切るためのスペースだったと解釈しました。
だって、カレーの中でナイフ使ったら、切りにくもんね。

ということで、これが正道か邪道かは判りませんが、一旦、鶏肉を皿で食べやすく切り分けてから、再度カレーに戻し入れました。
肝心のカレーについてです。
これがかなり微妙で、評価の分かれるタイプ。
旨いけど、とにかく甘い!!
6段階中、辛くない方から3番目の〈キリマンジャロ〉にしたのに、「こんな甘口のカレー食べたことない!」ってくらいの微妙な甘さ。
林檎と蜂蜜系の甘口とも異なり、野菜の優しい甘みとも思えるのですが、北海道系のガツーンとくるスープカレーの辛味を想像している人は、かなりの衝撃と違和感を覚えるでしょう。
お店のHPには「秘伝の出汁と14種類のスパイスが融合された小麦粉を一切使用しないスープカレー」であり、「大きな窯で野菜や肉を3日煮こんだ後、粒子が無くなるまで1日濾し、その後3日冷蔵庫で寝かしている」と説明されています。
そういう意味では、デミグラスソースに近く、野菜が溶けこんだ甘みと云えるのかも?
辛みも全く感じないわけではなくて、後からじんわりとは舌に残ります。
ただし、激辛ジャンキーからしたら、あり得ない甘さでしょうねぇ。
グルメサイトの口コミなんかでも「スイーツのように甘かった」なんていう書き込みもあったほど。
《辛さは「天国」にしましたが 辛いもの好きの方だと一番上の「天国」でも大丈夫だと思います》というコメントも複数ありました。
普通の味覚の方は、レベル6の辛さを選びましょう。

まぁ、私については神田カレーグランプリの「日乃屋」とか、大阪の「上等カレー」が結構好みで、甘辛いカレーは全然平気です。むしろ素材の味が判りやすくていいかも。
でも次は「エベレスト」くらいにはするかなぁ(笑)。
でも特筆すべきは肉の旨さ。
【カレーではなく、もはや肉料理】というコピーもHPにあったほど。お肉へのこだわりはひと際なのでしょう。
肉のソースって、そう言えば甘いよなぁ(笑)。
《カレーが旨いステーキハウス》だと思えば、全てが解決しそうです。
最後になりますが、白身魚フライの写真も添えておきます。

営業時間/11:30〜16:30 ※朝メニューは7時から食べられるようです。
定休日/月曜(祝日の場合は火曜)

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