鶴橋「空」で独り焼肉〜大阪・鶴橋ディープナイト/風まかせ街散歩③〜
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▶ 目次 1.大阪ホルモン焼肉の本場へ潜入 2.空は5店舗並んでいた 3.まさに焼肉とホルモンのバトルロイヤル |
大阪ホルモン焼肉の本場へ潜入
1月下旬の大阪出張の夜の目的は2つ。
尼崎「かき金」と、そして大阪・鶴橋の散策です。
関西屈指のコリアンタウンにして、焼肉の激戦区。
有名な「鶴一」を始めとして、新聞紙を首からかぶりながら、モーモーと煙が舞う中でホルモン焼を食らうイメージ。
私が初めて出張で大阪を訪れた30年前から〈焼肉と言えば鶴橋〉という名前は定着していました。
人生の半世紀を経て、焼肉のメッカにようやく到達したわけです。(大袈裟な…)
ただ残念なことに私の情熱とは裏腹に、職場の同僚はあまり乗り気ではなく、結果、単独での鶴橋遠征となりました。
〈独り焼肉こそ、男の本懐〉と強がりましょう。
鶴橋駅といえば、JR環状線と大阪メトロ千日前線、近鉄電車の3線が乗り入れている場所。
堺筋本町で仕事を終えた私は、電車を使うのももどかしくタクシーに乗り、運転手さんに案内されるままに玉造筋に降ろされました。
店は何も決めずノープラン。焼肉屋がいかにもありそうな小さな路地に入りました。
最初に入った路地が悪かったのか、意外と地味な印象。人通りもありません。
もっと奥まで潜入すると、少しは人気がありました。
ぐるっと回り、次の辻に。
「アジヨシ」さん。繁盛していそうな佇まいです。
そして、ようやく知っているお店を発見。
夢にまで見た「鶴一」さん。
イメージとはかなり違う印象。
大広間で新聞紙をかぶって焼肉ってのは昔の話で、今は高級焼肉店に変貌しているという噂は本当でした。
私が求めているのは、こんな場所ではありません。
そしていよいよ約束の地に着きました。
空は5店舗並んでいた
昼の休憩時間に〈独り焼肉に最適なお店〉をネットで検索した際に、真っ先に紹介されていたお店です。
「焼肉・ホルモン 空」。
鶴橋でもトップクラスの人気を誇る焼肉屋で、ホルモンの種類が豊富なことに定評があると聞きました。
で、その一帯は全部、空の青い看板。
昭和56年に開業した当初はカウンターだけの小さなお店だったそうですが、次第に流行りはじめ周囲に増殖し、現在では合計5店舗がこの一帯にあるそうです。
平日でも行列していることがあると聞いたのですが、夜8時でもそこまで客はいませんでした。
覗いていると、韓国人のお姉さんに大声で呼びかけられ、カウンターだけのお店(本店?)に入りました。
*他の4店舗はテーブル席が中心でした。
中に入ると客は私だけ。L字型のカウンターのみのお店です。
想像していたほど焼肉の匂いもなく、煙たくもありませんでした。
ビニール袋が椅子の下に置いてあって、コートや上着をそれに入れます。
まずはお酒から。
ハイボールをお願いしました。
テーブルに置いてあったメニューを拝見。
親切なことに、ホルモンの部位によって〈初級・中級・上級〉とクラス分けがされています。
ただ私の弱点は品数が多いこと。
決められない性格で、選んでいるあいだに疲れてしまうんです。
まさに焼肉とホルモンのバトルロイヤル
壁の肉の品書きを見て、片っ端から頼んでいきます。
最初はたれタン(500円)、ハラミ(650円)、バラ(650円*骨なしカルビのこと)。
そしてホルモン系がテッチャン(450円)とハチノス(450円)。
ホルモン5種盛りセットのような気の効いたメニューも用意されています。
炭火ではなく、昔ながらのロースターで焼くようです。
付けダレはあっさりとした醤油味。
そして、1巡目のお肉が到着。お姉さんの手際が抜群にいいです。
一人前の量が少なめなので、盛り合わせのようにまとめて届きます。
これがバラとハラミ。各4切れって感じ。
そして、たれタンとハチノスとテッチャン。
肉は醤油ベース、内臓系は味噌ベースになっているそうです。
バラ・ハラミ・ハチノス・テッチャンのシズル4連発。
流行っているお店なので信用できます。肉の臭みもまったくなし。
タレもくどくなく、いくらでも食べられます。
お次は塩タン(1200円)と心臓(450円)とツラミ(450円)をオーダー。
網を替えてもらって、まずは塩タンから焼いていきます。
ついでにチシャ(400円)をもらいます。ここではサンチュって呼ばないようです。
塩タンも美味。
心臓とツラミも焼いていきましょう。ツラミとは牛の頬肉なんだとか。
ツラミは弾力があって好みです。チシャを巻いて食べても、噛むほど味が湧き出てくる印象。
汁物が欲しくなって、アキレススープ(800円)を注文します。
名前通り、アキレス腱を煮込んだあっさりめのスープ。
具はゼンマイや大根、トッポギが入っています。
これがアキレス腱でしょうか? まさにコラーゲンたっぷり。
そして最後に、上縛りで1品選んで締めにします。
お姉さんに「上なら何がお薦め」って訊くと
「上ならハラミ(2100円)」とご返答。
さすがに一切れあたりの単価が4〜5倍になると、見た目のグレードが段違い平行棒。
肉の厚みに差があります。
口の中で溶けそうな、柔らかいハラミでした。
やがて完食。白飯をオーダーしなかったので、肉9人前とスープでも食べられました。
お勘定は〆て8,500円。
「独りでこんなにいっぱい頼む人は珍しいわ」と、お姉さんが大爆笑していました。
大満足の鶴橋焼肉&ホルモン。
一品の量を少なくした分、値段が安く設定されているので、たくさんの種類の肉が食べられて幸せでした。
昨日は尼崎「かき金」で今夜は鶴橋「空」。
完全に度が過ぎています。
駅の反対側に、水泳ゴーグルをつけながら煙の中で焼肉を食べるディープなお店がまだ残っているようなので、次回の大阪遠征では潜入してみたいと思います。
こちらから予約できます
営業時間:平日17:00~23:00、土・日・祝16:00~23:00
定休日:火曜日(祝日の場合は営業、翌日休業)
*鶴橋以外に、道頓堀にも支店があるそうです。
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