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私のオメガが動かなくなってしまいました。
シーマスター プラネットオーシャン 600m。
クルマを除けば、私の持ち物の中で最も高価な所有物。
2010年頃にオークションで山口県の中古取り扱い店で購入したもの。四十数万円だったはず。
ちなみに今、同タイプを買うとこんな価格です。円安恐るべし。
仕事をしている頃は通勤時にメインの腕時計として着用していました。でもリタイアした現在は時計をすることも稀。
ワインダーで止まらない処置はしていたのですが、いつしか秒針は止まったまま。
手動でリューズを巻いても、たまに動くものの30秒すると停止してしまいます。
そういえば、買ってからオーバーホールも怠っておりました。ということで、
メンテナンスをお願いする店を探します。
常識的に考えれば、オメガの正規店ですが、公式ＨＰを見ただけでヤバそうな感じ。
コンプリートメンテナンスの価格です。
24カ月のサービス保証がつくとは言え、すでにカシオのプロレックが新品で買えそうなお値段。
これに修理代と交換部品代が加われば、どうなることやら。
さらにいえば私のはコーアクシャル・ムーブメント。
時計修理店で悪評の高い製品なんです。
部品の入手が難しいらしく、街角にある修理店に持っていくと大抵は門前払いを食らいます。
オーバーホールを怠っていた理由もそれで、今回も横須賀界隈の時計修理店では丁重にお断りされました。
そもそもコーアクシャル機構とはオメガ独自の機械式ムーブメント。パーツの摩耗を最小限に抑え込むことで推奨オーバーホール期間を8～10年と従来の２倍以上に延長したんだとか。
その代わり、特殊構造がゆえに扱える修理人の少なさと部品の取り寄せが困難なため、公式ルート以外の腕時計修理店を探すのが大変なわけです。
で、一週間くらいかけて私が探し出したお店がここ。
御徒町に店を構える「カナルクラブ」さん。
3社ほどに絞り電話で問い合わたところ、最も応対が丁寧だった店。
また、時計を送れば無料で見積もりがいただけるも決め手。
宅配便などで品物を送ることもできたのですが、やはり直接会って感触を掴みたかったため、予約して訪問しました。
御徒町北口を出て、
宝石屋が多い通りの角を曲がればすぐです。
店主らしき私と同じくらいの年かさの男性に、状況を説明して見積もりを依頼します。
私のオメガはコーアクシャルの2500系に当たり、オーバーホールの基本代金は22,000円とのこと。
正規店とは８万円以上の差。
安すぎるという一抹の不安はありますが、まさか部品代で10万取られることは考えにくいので、とりあえず見積もりを待ちましょう。
「あまり費用がかかるようなら、修理を諦めますので早めに教えてください」
とやんわり牽制を入れておきました。
そして待つこと約３週間。（正確にいうと9/13依頼で、10/4にメール受取）
メールに見積書が添付されてきました。
税込49,500円。５万円以内なら許容範囲です。
いいところをついてきます。
プレスピンのパイプって、時計バンドのピンだと思うんですが、これが1本1,000円で7本交換というのは痛いですね。ただ緩んで固定しづらくなっていたのは確かなので従いました。
交換パーツの値段がなかなか判明せず、時間がかかったそうです。
注釈にポリッシュ云々について書かれていたため価格の質問をしたところ、税込み22,000円と返答。
お断りして、自分で頑張って磨くことに。
修理が終わったと連絡があったのは、11月3日です。修理期間はジャスト１か月。
正しい使い方をレクチャーいただきたかったこともあり、再度御徒町に訪問。
私のオメガが戻ってきました。
撮影してみると、時計バンドの傷が目につきますね。次回以降の課題ということに。
代金はクレジットカードで支払い可能でした。
帰りに、オートマチック時計（自動巻き時計のこと？）のメンテナンスについての小冊子をいただいて秘訣を伝授いただきました。
まずは、ゼンマイの巻き方。
これまで腕に装着さえしていれば、巻かれた状態がキープできているかと認識していました。
ただそれでは不十分みたいです。
ワインダーもあまり勧めないそう。（本来なら身に着けていない間も駆動させてしまい、部品に負担をかける可能性もあるのだと）
腕にはめる前にリューズを40～50回くらい巻く癖をつけましょうとのこと。
それから指導を受けたのは、リューズの絞めつけすぎ。
ネジ山が破損する場合があるようです。部品代が高価なのでここは注意。
良心的な説明を受けました。
もしもオメガ正規店で修理していたとすると、部品代が同額だとして税込み約14万円といったところ。
後は末永く正確に時を刻み続けてくれることを祈るのみ。
外出時は必ず腕に巻くようにしたこともあり、今のところ快調です。
ありがとうございました。
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