にっぽん鰻旅【第1弾】〈神田きくかわ 御殿場店〉~極上のうなぎを食す~

私の中で一番のご馳走は「鰻(うなぎ)」です。

マカオ・富仕葡式美食の「ポルトガル式チキンライス」じゃないの?
と思われた方もいるかもしれませんが、あれは〈マカオNO.1グルメ〉。

死ぬ前の最後の晩餐なら、カツカレーが食べたいと語っていた頃もありました。
でも、やはり鰻重にかなうメニューはありません。

個人的に生魚が苦手です。生臭いものは一切、ノーサンクス。
だから、刺身やイクラ・ウニのような魚卵系は、良さがわかりません。
でもね、火を通せば、お魚もOKなわけですよ。

で、どうして鰻を食べ歩こうとなったかというお話。
ここんとこ、マカオ遠征を挟んで4週続けて、週末に山中湖で静養。
晩飯に困っています。
ほうとうなんて食いたかないし、甲州ビーフのいい店も見つかりません。
頚椎が悪化した関係で、ウィンドサーフィンを含めた運動に、ドクターストップがかけられているため、暇で暇で。
食い物しか考えることがない。

そして、ある日気づきました。
山中湖にこだわる必要なし。
クルマなんだから近辺で有名なお店があるでしょ?
富士宮のやきそばとか、三島の鰻とか……。
うなぎ!?

それだ!

ということで、最近は出張も多いことですし、日本全国で、極上の鰻を探そうじゃないかと、あいなりました。

思い立ったが吉日。

第一弾は、「神田きくかわ」の御殿場店。

本店は東京・神田で昭和22年(1947年)創業の、江戸前うなぎの老舗。
2002年あたりまで会社が神田にあったため、きくかわ本店には、ボーナス直後や、仕事で疲れた時に通っておりました。
名古屋生まれの私にとって、東京の鰻といえば、ここという印象。
*他にも近所に、チェーン店の登亭や、うな鐵がありましたが…。
「神田きくかわ」と言えば、フランス産の稚魚を養殖した鰻を使っていて、ふっくらふわふわの脂の多いイメージ。
大串うな丼というサラリーマンのお財布に優しいメニューが売りでした。

訪問は7月14日(土)。
ちゃんと電話で予約をしておきました。
14:30。土用の丑の直前でも、この時間なら入れるでしょと予想。
15時で休憩に入ることを、釘を刺されます。

忘れておりました。海の日3連休の初日だったんです。
東名高速は大渋滞。

電光掲示板には〈秦野中井まで断続渋滞が30キロ〉と表示。

御殿場まで110分とな。
横浜町田I.C.通過が13:40。
これは無理と判断し、ディナータイムに変更していただきました。

足柄S.A.で時間を潰し、16:50に到着です。

場所は、御殿場I.C.で下りて、山中湖・箱根方面の出口を右折。
湖水前交差点を左折して、直進すること約300m。

隣りはとらや工房。東山旧岸信介邸近く。

きくかわ御殿場店は、林の中にぽつんとある、古民家風の建物です。

5分前に入店させてくれました。先客は1組。
内装はこんな感じ。

ソファやカウンター、和式箪笥が置いてある、鰻屋らしからぬモダンな空間。
そもそもフローリングです。

窓際の裏庭が見えるテーブル席に通されました。

きくかわは昔から、松・竹・梅でなく、イ・ロ・ハで、鰻重を格付けしています。
私は事前に、一尾半の鰻を使う「ロ」をお願いしてあります。
一応、メニューはこんな感じ。
大串うな丼もなくなって、特選丼というのが追加されています。


ご飯を大盛りにしていただき、肝焼を追加オーダーしたところ、今日はないとのこと。
予約の時に、う巻も頼んだら、この時期はやってないと言っておられました。
じっくり事情をお聞きしたいところです。
他の客は「キャベジン」というお新香をサイドオーダーしています。
キャベジンは大きめの小鉢に、食感の良いキャベツの浅漬けがたっぷりと盛られたもの。
私はいらん。


ところで最近、鰻の価格の高騰が凄まじいですねぇ。
調べてみたら、私がオーダーした「ロ」(いわゆる竹です)の価格の推移は以下のとおり。
2006年:3,150円
2013年:3,500円
そしてなんと、
2018年:4,950円

12年で、約1.6倍の値上げです。

なんとかしろよ、自民党!!

店内に掲示されていました。で、こんなことも。

気づかれたでしょうか?
そう、フランス産の稚魚じゃなくなっているんです。
暇だったのでスマホで調べたところ、ある時期から「きくかわ」は、舶来の稚魚をやめ、国産の稚魚に替えたとか。
愛知県三河地方で専用の養殖場を確保したのは知っておりましたが、そうだったんですね。
「きくかわ」が愛知の矢作川で養殖をしているのは有名な話で、テレビでもよく取材されています。
上野毛に支店があるのも、 三河から東名高速経由で東京に運ぶ際に、インター近くの上野毛の立て場で、数日、地下水に浸けて休ませ、泥を吐かせるという念の入れよう。
以前はフランス産特有の、身がふっくら肉厚で、ふわふわした脂の多い鰻の印象。

どのように鰻の味が変貌しているのか、楽しみです。

待つこと、15分。
17:18に鰻重(ロ)の登場です。
*予約を入れているため、それほど待たされずに済みました。

この店は30分以上待った記憶なし。

そして、蓋を開けて、ドン!

おおっ! これがきくかわ名物の「いかだ」ですな!!

一尾半の鰻の尾っぽを、くるりと折り返したこの姿を「いかだ」と呼ぶんだそうです。
ほどほどに脂も乗っていい感じ。いただきます。

確かに、昔のほうが肉厚だったような記憶があります。
でも柔らかすぎた感のある以前のものより、却って美味しいかも。

タレは 砂糖やみりんを使わず、レンゲの蜂蜜を使っているそう。その方が丸みがあるのだとか。
元々、甘辛いタレの味が売りだそうですが、私には少ししょっぱく感じました。
東京の醤油のせいですかね?

でも、そんなの関係なく美味しい。
ご飯がタレでベチョベチョじゃないのが好感が持てます。

上等な鰻をいただいているという満足感はじゅうぶん。


私は名古屋で育ったので、鰻はどちらかと言えば関西風。
関西の鰻は、腹開き。蒸さずに焼くのでパリッとしています。
背開きにして白焼きし、一旦蒸してから、タレをつけて再び焼くのが関東風。
では関東はなぜ背開きかというと、江戸時代は武士社会で、切腹を嫌ったとか。
また一説によると、腹開きのほうがテクニックがいるため、お店の数が多く腕のいい職人が足らなかった関東は、腹開きにしたという説も。
背開きだけど、蒸さない地方もあるらしいです。
う~ん、奥が深い。
私の場合、蒸したふっくら鰻に慣れてしまっていますが、選べるならパリッと香ばしい関西風が好みでしょうか。
まぁ、美味しい鰻ならなんでもいいんですけどね。

お米はあきたこまち。
ご飯は、絶対大盛りで頼むべきです。

それでも普通の量でした。
値段も変わらないので、食べきれなかったら残せばいいわけで、男性には大盛りをお薦めします。*糖質制限はこの際忘れます。

お吸い物にはちゃんと肝が入っています。
さりげなく塩味が効いてお上品。


口直しにデザートで、ライチが付きます。これは昔から。

里芋じゃありません。
総合評価は5点満点で、

★4.5というところ。

尾っぽを丸めた「いかだ」のインパクトを評価しましょう。
味も以前のフランス産の頃より、私好みに向上しています。
0.5のマイナスは、やはりお値段。
ウーロン茶300円を入れて、税込み5,670円はツライなぁ。
記念日のご馳走にはなって欲しくないのが、本音です。

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